MLB: トレードデッドラインと各球団の動き
こんにちは!
MLBではついにトレードデッドラインを迎え、ここからシーズンの佳境に入っていきます。ウェーバーを使うことで、8/31までの補強はこれからも起こり得ますが、トレードが頻発することは今後ないと言えるでしょう。
それでは、補強を行った各球団についてみていきたいと思います。
ボストン・レッドソックス
加入:ネイサン・イオバルディ、イアン・キンズラー
7割近い勝率で地区首位を走るレッドソックスですが、補強に余念がありません。先発投手の一角として今年復活の兆しを見せたイオバルディと、ペドロイアが故障離脱しているセカンドにベテランのキンズラーを補強しました。比較的小粒なトレードですが、レッドソックスは怪我人が出ない限り特にウィークポイントといえるところもないので、的確な補強を敢行できたと思います。
ニューヨーク・ヤンキース
加入:J.A.ハップ、ザック・ブリットン、ランス・リン
ヤンキースは主砲のジャッジが故障したため、ここからレッドソックスを追い抜くのはかなり厳しいと思います。しかし、ワイルドカード争いでは大きく差をつけての1位なので、プレーオフの舞台には出て来るでしょう。頭数の足りなかった先発陣にベテランのハップを入れ、リリーフとして実力者のブリットンとリンを補強しました。リンは先発の経験の方が多いので、今後の活躍次第ではローテーションもありそうです。投手に関しては何人いても困らないので、いい補強です。欲をいえば内野のユーティリティが欲しかったところです。
クリーブランド・インディアンズ
加入:ブラッド・ハンド、アダム・シンバー、レオニス・マーティン
ハンドとシンバーという2人の救援投手と経験豊富なマーティンを補強しました。インディアンズはクローザーのアレンが不調で、ミラーも故障とリリーフにかなり苦労していました。この2人の獲得は確実にプラスに働くと思います。外野手もネークインなど故障者が多く、期待されていたジマーも今ひとつなので、守備力の高いマーティンは保険的な意味合いもあると思います。
ヒューストン・アストロズ
加入:マルティン・マルドナード、ライアン・プレスリー、ロベルト・オスーナ
トップクラスの選手層を誇りますが、マキャン離脱の穴埋め要員としてマルドナードと、プレスリーとオスーナというリリーフの選手を獲得しました。マルドナードは昨年ゴールドグラブの実績がありますし、プレスリーは三振を奪う能力が高くリリーフ陣に厚みをもたらすでしょう。オスーナは今DVで出場停止ですが、健康であればリーグ屈指のクローザーなので前任者のジャイルズより活躍できるでしょう。
オークランド・アスレチックス
加入:ジェウリス・ファミリア
マリナーズを猛追し、激しいワイルドカード争いをしているアスレチックスは、メッツの経験豊富なクローザーのファミリアを補強しました。アスレチックスのリリーフ陣はとても優秀で、特に勝ち継投のトリビーノとトレイネンは抜群の安定感です。そこにファミリアが加わったのでアスレチックスの先発投手はすごく楽になると思います。
シアトル・マリナーズ
加入:アダム・ウォーレン、ザック・デューク、キャメロン・メイビン
プレーオフ出場に向けて邁進するマリナーズもベテランリリーフのウォーレンとデューク、そして同じくベテランの外野手メイビンを補強しました。ただ、かなり小粒な補強となってしまい、プレーオフに向けてよい先発投手がもう一枚欲しかったなーと思います。
フィラデルフィア・フィリーズ
加入:アズドルバル・カブレラ、ウィルソン・ラモス、アーロン・ループ
よい補強をしたと評価できると思います。カブレラとラモスはベテランですが、どちらも強打でフィリーズの補強ポイントに当てはまりますし、ループも良いリリーフです。フィリーズも今年のプレーオフに向けていよいよ勝負をかけてきました。また、若手も多いので、今後も有益なトレードになるでしょう。
アトランタ・ブレーブス
加入:ジョニー・ベンタース、ブラッド・ブラック、アダム・デュバル、ケビン・ゴーズマン、ダレン・オデイ
MLB最多の5人の選手を補強しました。オリオールズから多くの選手を獲得しました。特に弱点であったリリーフ陣の補強ができました。中でもブラックはオールスター経験もあるのでかなり期待できます。デュバルは打率出塁率こそ低いですが、長打力もありますし、守備もいいので期待できると思います。
シカゴ・カブス
加入:コール・ハメルズ、ジェシー・チャベス、ブランドン・キンツラー
故障者の多かった先発投手の穴埋めとしてハメルズ、あとチャベスとキンツラーという2人のリリーフを加えました。ハメルズは全盛期ほどの力はありませんが、モチベーションが上がってどこまでやれるでしょうか。
ミルウォーキー・ブリュワーズ
加入:マイク・ムスタカス、ホアキム・ソリア、ジョナサン・スコープ
大型補強を行い勝負に出てきました。ムスカタスもスコープもフリースインガーですが長打力があります。ソリアも経験豊富なリリーフです。ムスタカスとスコープの加入によって内野に結構なコンバートが施されているので、そこが不安要素ではあります。
ピッツバーグ・パイレーツ
加入:クリス・アーチャー、ケーオン・ケラ
トレード市場の目玉の1人であったアーチャーをパイレーツがとったのは意外でした。パイレーツは今年はコールやマカッチェンらを放出してリビルドに当てていると言われていましたが、予想外の健闘によってアーチャーとケラを獲得するに至りました。今年プレーオフに出られるかはわかりませんが、来年以降にもつながる補強になったと思います。
ロサンゼルス・ドジャース
加入:マニー・マチャド、ブランドン・ドージャー、ジョン・アックスフォード
トレード市場の目玉の1人であったマチャドをドジャースがとりました。ドジャースの内野手の選手層は加入前でもトップクラスでしたが、マチャド獲得によって盤石なものとなりました。今年は不調のドージャーですが、本来のコンディションを取り戻せばフォーサイス以上の打撃を見せられると思います。
アリゾナ・ダイヤモンドバックス
加入:エデュアルド・エスコバー、マット・アンドリース、ブラッド・ジーグラー、ジェイク・ディークマン
今年の躍進に向けて意気込むダイヤモンドバックスは、今年好調のエスコバーと、多くのリリーフ選手をとりました。エスコバーはアーメドより打撃で優れますし、リリーフ陣が登板過多気味だったので多くのリリーフを入れたことはとてもプラスになると思います。同地区のドジャースの大型補強に一矢報いたいところです。
コロラド・ロッキーズ
加入:オ・スンファン
終わってみれば救援の呉昇桓のみの補強でした。できれば先発投手が欲しかったところですので、補強をした同地区のドジャースとダイヤモンドバックスに離されてしまうかもしれません。
以上が今年のトレードデッドラインまでの主な補強です。さまざまな思惑が交錯していて面白いですね!それでは!