MLB: セイバーメトリクス紹介①OPS
こんにちは!
今回はセイバーメトリクスの話です。そして、もっともわかりやすい指標のひとつ、OPSについてみていきたいと思います。
1.OPSとは?
OPSというのは、
On-bace percentage (出塁率)
Plus
Slugging percentage(長打率)
のことです。出塁率と長打率を足したものですね。出塁率とは、どれくらいの確率で出塁するのか(ヒット+四死球/打席 %)、長打率とは、一打席でどれくらい進むのか(塁打/打数 %)です。
OPSの何がすごいのか
まず、とても簡単に出すことができます。前述の通り、難しい計算をすることなく容易に出すことができるものがOPSです。そして、出塁力と長打力の両面から見ることができるので、バッターの比較に非常に役に立ちます。一般的にOPSが.800を超えていると強打者、1.000を超えると球界を代表するバッターという認識で良いと思います。
OPSを使った比較
比較として、2015年のアルバート・プホルス選手と同ポジションのジョーイ・ボットー選手、クリス・デービス選手(全選手160試合前後の出場)を使ってみたいと思います。
.244 40 95
ボットー
.314 29 80
デービス
.262 47 117
さて、この中でどの選手が優れているでしょうか?ここで使うことができるのがOPSです。
.787
ボットー
1.000
デービス
.923
OPS的考えだと、優れているバッターはボットーとなります。40本打っているプホルスですが、OPS的には並みのバッターです。
OPSは出塁率と長打率を同価値ととらえています。よって、同じOPSでも出塁率の高さが傑出しているバッター(以下、出塁率寄りのバッター)と長打率の高さが傑出しているバッター(以下、長打率寄りのバッター)と分けることができます。2017年のライアン・ジマーマン選手とポール・ゴールドシュミット選手の成績を使ってみてみましょう。
ジマーマン
.930(.358+.573)
ゴールドシュミット
.966(.404+.563)
両者ともOPSは似た数値ですが、ジマーマンは長打率寄りのバッター、ゴールドシュミットは出塁率寄りのバッターだと言えます。傾向として、出塁率寄りのバッターのほうが、長打率寄りのバッターよりも成績が安定しやすいという特徴があります。不調時でも安定して出塁できる力が大切なようです。(出塁率−打率が0.1を超えるバッターは四球が多いと思ってください。isoDというもので、後々取り扱います。)
今時の野球のデータでは、打率らと同じようにほとんどOPSも記載されています。このようなデータを見ていくと、新しい発見があるかもしれません。それでは!